伝統

銀座にシャンソンを聞かせてくれる銀パリがあった。そこに今テレビによく見かける美輪明宏が出演していてよくみにいった。いまはない、その時代の風潮と合わないものは消えるゆく。それは仕方いないことで、社会の成長と交代で、それが激しいほど活気に満ち溢れている。下町を歩くと頑なまでにそれを守ろうとする人々の息ずかいが感じられる。それが伝統とゆえの重さの、街を変えることができないじれまになってしまっている。ただ新宿と同じように町並みが変われば落語世界の中しか解らず、落語の面白さが身近に感じられなくなってくる。ひまわりで有名なゴッホは37歳で死んだが、画家と活躍したのは10年で、27歳で画家として生きて行こうと決心し、最初の5年間は落ち葉拾いで有名なミレーの絵を模写続けたたそうで、油彩900点、素画1100点あるといわれるが傑作という作品は、ほとんどが晩年の2年半と言われている。つい最近知った田中一村も作品として素晴らしいのは50歳で奄美大島に行って描いた数点である。芸術の世界も伝統と同ようにいい物を見て感じ、次の時代につないで行く。