競馬

競馬はサラブレッドが持つ野生の闘争本能を利用したゲームである。馬は本来群れをなして生活し、集団で行動する動物で、一人では行動できない臆病な面を持っている。特に知的に優れていて、記憶力はよく、納得すれば人の命令にも服従する。馬券を買うとき、レースに出走する馬を一つの群れと考え、その中でどの馬が主導権を握るボス馬か、その主導権を脅かすチャレンジ馬が何頭いるか観察する。ボス馬はパドックでは精神状態は安定し、闘争心を内に秘め、堂々と歩みを進めている。馬の能力がボス馬より劣る場合は二種類あて、レースの結果によって生み出される後天的なものと、生まれながらして馬が持っている先天的な血統である。ボス馬よりコンプレックスを持ってしまった馬を、悪い癖が付いたと言う。後天的に劣等感を受けるケースは直線において競り負けた、強烈に脇を抜き去られた、前の馬に迫ったが逆に差が開いてしまった。4コーナーからゴールまでの間に危害を加えられた場合や競争中の骨折、転倒などのアクシデントが起きたとき、コンプレックス馬になってしまう。後から追い上げいってゴールでスピードが落ちなかったとき、チャレンジ馬になる。ボス馬は悠然と落ち着いて、踏み込みも深く、厩務員を引っ張っている。尻尾は尾骨から少し離れた状態で、耳はゆったり動き、あたりの様子を探っている。それに対して、闘争心をむき出して、下を向きツル首になって厩務員をを引っ張るように歩く馬はチャレンジ馬である。カリカリし、駄々をこねるように足踏みをしたり、小足りにちょこちょこ歩く、ビクビク、小足り、耳を絞ったり、耳を忙しく動かす、尻尾を尻にべったり付けるのは不安の表れである。また冬の寒い時期なのに湯気が出るほど汗をかいている馬は血液中のヘモグロビンのバランスがくずれて、酸素交換ができにくなっている。馬場適正はべたとした平ツメだと芝はいまいちで、芝で走る馬は前足が良く伸びて、スライドも大きく後脚の蹴りがいい。レースの時計は前後のレースと比較して考える。馬券を買うときレース一番、次が調教、パドックでの馬の気配や作り、後は騎手の上手い下手、ローテンションを見る。一番人気が消えるのは騎手の上手い下手はほんの一瞬の判断の差である。
穴馬買いに溺れるべからず。馬券というのはおよそ75%は原則論で取れるものだ。このような馬券は、人気が下がってもせいぜい10倍前後で、大体が一桁配当のものである。原則論から外れる25%の馬券は、ファンを歓喜させる穴馬券は馬券戦術から除くべきだ。人気馬が勝ちに行って負けたら、次走の巻き返しに注意というのは常識として覚えておこう。ダート戦で穴をあける馬は、もともとダートの素質がある馬だ。長期休養明けのどの馬が買いで、どの馬が消しになるか。結論から笹針を打って調整されてきた馬は、馬券から外し、骨折休養明けの馬に注意する。多くのファンは馬が半年近くも休んでいると、かなり重傷ではないかと信じこんでしまうが、現実はこの休養期間には嘘が多いのである。2ヶ月、3ヶ月でレースに復帰できるような軽い骨折でも完冶するまで半年はかかると余裕を持たせた診断書を馬主は書いてもらう。長期の骨折休養で競馬会から見舞い金が入ってくる。ケガが軽いからと早く治してしまえば、せっかくの見舞金が不意になる。休養明けの馬を狙うときは、休み前のレース実績をチェックしておく。