今アメリカで起こっていること

金融危機によって銀行が金を貸してくれなくなったため、米産業界では倒産の急増が必至となっている。業績の悪い企業への貸出金利は、昨年5%だったが、今では13%に上がっている。昨夏まで金が有り余っていた企業買収基金も資金調達難になり、買収された企業が倒産する事態も増えそうだ。買収基金サーベラスが買って保持していた自動車メーカーのクライスラーは、今後数カ月以内にGMなど他社に吸収されるか、米政府の傘下に入れない場合、倒産すると予測される。倒産が増えると失業が増える。政府は、失業手当の準備を手厚くしておく必要があるが、事態は逆に、全米10州の失業手当の基金が破綻に瀕している。全米各地で、財政破綻に瀕する地方の州や市が続出している。