国債

日本国債への投資について、潜在的なリスクが高まっている。これは年金基金や銀行などの国債運用に変化が出始めていることや、2015年までに国内の民間貯蓄が不足し財政赤字を埋められなくなる。日本の家計貯蓄率はリーマン・ショック以降、一層下落を続け、ついに消費大国の米国を下回る水準になった(2009年ベースで日本2.3%・米国4.3%)。こうなると外国から借りるという道。この場合、利回りを高く設定する必要があるが、その時点で日本国債はアウトだ。もう一つは、誰も日本国債を買わないという道。国債を引き受ける人がいなくなれば、日本の財政は立ち行かなくなる。こうした予測は特別に難しいものではなく、原理原則から考えれば当たりまえだ。それにも関わらず、この事態を理解していないことが大きな問題だと強く感じる。